No.49 Rock-ola TEMPO2 (1485)
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修理期間 2015年5月6日〜2015年5月24日
北海道 苫小牧市からの修理依頼

TEMPO2は、2台目になる
1960年製 200Selection






選曲してもビビビビ〜と音が鳴り、全く動かないとの事
通常は順番待ちでお受けするのだが、営業に使っているので
早く修理して欲しいとの事で急遽受け付けた




        ビビり状態




    ヘロヘロな演奏状態
これで最大音量 聞くに耐えない・・・






さて修理開始!  このユニットで異音がして動かない






セレン整流器は撤去!  トラブルの元です






コンデンサが増設してあるけど・・・ 液漏れ






全てを丁寧に交換 無事動いた さて、次は音系






ヘロヘロな原因 アイドラホイールと、周波数コンバーションスプリングの交換






コンバーションスプリング 交換しても何か変・・・






モーター自体が不良 長年注油せず使用したので軸受けが摩耗 グラグラ






メカスイッチ交換 後々不具合の原因になる物は交換






新品が一番!






さてアンプだ!  音がショボショボだが、過去に修理した跡が見られる






電源コンデンサを交換したが変化無し どうもパワーが出ない
さて、順に電圧を追っていくか






原因伴明、パワー段のカソード抵抗が断線していた。 これではパワーが出るはずが無い






仮にセメント抵抗を付けてみる
ビンゴ! 出力は激的に強くなった! しかし、今度はハム音がでる







原因伴明 回路内でGNDを取っているリベットで接触不良
中途半端に浮いている状態だった






配線で接続するとハムは消えた
他コンデンサ、抵抗、リレーを交換







メイン電解コンデンサ交換 小さいのぉ〜 見栄え上の取り付けにいつも困る







青色がいいねぇ 日立製です









しっかり固定しました







交換完了  リレーは接着中







カソード抵抗も交換する







きちんと固定しましょう







A・B・C・D・Eボタンを押してもランプが点かない
原因の想像はつくんだけどね
定格以上ワット数の電球を使用すると、接点が過熱焼損するんだよね
特にバイクのランプは禁止







しかもなんじゃこれ? 細い配線・太い配線で滅茶苦茶
元に戻すのが大変なんじゃ! 素人修理禁止!(プロでもね)







ほれ! よく火事にならなかったな!







交換する新しいマガジンベルトと、文字プレート
普通ここまでしてやんないよ、だって鳴るようになったんだもん







新しい方がやっぱり綺麗







新品のマガジンベルト これでスイスイ回転する
古いのは切れて引っかかる状態







だんだん仕上がってきた







スピーカーのエッジが破れていてビリビリ振動している







シリコーンで補強 バッチリだ







左右のバランスが変、原因はピックアップカートリッジ
セラミックタイプだ







交換完了 音が激的に良くなった







突然電源が切れた! 原因は中に仕込まれている変圧器
117Vを作るのだが、プラグが劣化 接触不良
なんで直さなきゃならんの






新品に交換!







真空管も劣化







中にはショートしている物も・・・ 本当に緊急修理にしては多すぎる!!







システム電源も部品交換 灰色のがセレン整流素子 カドミウムを含んでいます
(工房では捨てずに集めてあります)







ブリッジダイオード 小さいけどセレンより高性能







電源コードも含めスイッチも全て交換、安全に配慮します
(工房は安全を第一に考えてます)







いかにも火が出そうなスイッチ







片切では無く両切に修正 電源OFF時対地電圧が完全に0Vとなります
片切の場合コンセントの差し込み具合で対地電圧が100V掛かったままとなります







プレートも新調(だれも気づきませんけどね)







あらら、スッキリ







真空管のグロー放電が良い色です (超高感度撮影です)







修理完了
 いい音になりました。

当工房は、緊急修理を請け負っておらず、他の修理待ちの方に
ご迷惑をおかけする形となってしまいました。

修理待ちのかたお待たせして申し訳ありません。




実際の演奏は、後日UP予定